損益計算書とは、濁った水を浄化するろ過装置のようなものである。
濁り水がろ過装置によって純度の高い浄化水へと変わるように、損益計算書という装置の中に売上げ数値を入れると、いくつかのステップを踏んで、売上げが純粋な利益に変わる。
皆さん、こんにちは。
損益計算書原理主義者の五ノ宮損得(ごのみや・そんとく)です。
余談だが、損益計算書原理主義教団では、新入会員を激烈募集中である。興味のある方は、家族親族友人知人お誘いあわせの上、五ノ宮損得まで連絡いただきたい。
さて、損益計算書は、濁った水を浄化するろ過装置であると言った。
そういうイメージで再度損益計算書のひな形をみてもらいたい。
どうだろう?
トップラインにある数値10,000千円が、売上高である。
この10,000千円が、「売上原価」という第一ステップのろ過装置で浄化されて、売上総利益6,000千円になる。
続いて「販売費及び一般管理費」という第二ステップのろ過装置では、5,000千円がこしとられ、営業利益1,000千円になる。
さらに「営業外収益・営業外費用」という第三ステップのろ過によって、経常利益800千円になる。
第四ステップである「特別利益・特別損失」を経て、税引前当期純利益700千円が残る。
最後に「法人税、住民税及び事業税」という第五ステップのろ過を経て、当期純利益420千円が残る。
つまり、10,000千円という金額の中には、砂利やらゴミやらミジンコとかゾウリムシといった微生物やらいろんな不純物が入っているのだが、それを5つのフィルターにかけることによって、純水の420千円だけが残る。これが純利益というわけである。
フィルターで除外されるのは経費である。第一から第二ステップのどこで除外されるかは、経費の内容によって異なる。これは後ほど説明しよう。
上から入って下から出てくる。出てきたときは真水の純利益。
損益計算書の見方がわかっただろうか?