余談だが、損益計算書原理主義教団と貸借対照表ファンクラブは、かれこれ50年来の対立関係にある。
1945年から1989年までの44年間続いた米ソの冷戦よりも長い期間である。
私としては、損益計算書原理主義の旗印のもとに、すべての財務諸表が円満な協調関係に収まることを願ってやまない。
このページを読んでいる貸借対照表ファンクラブの会員がいたら、ぜひ白旗を掲げてわが陣営に来てほしい。熱烈に歓迎するつもりである。
皆さん、こんにちは。
損益計算書原理主義者の五ノ宮損得(ごのみや・そんとく)です。
損益計算書原理主義者としてははなはだ不本意ではあるが、貸借対照表(たいしゃくたいしょうひょう)のことも多少は語っておかねばなるまい。
損益計算書が、会社が一年間にどれくらい儲けたかを示すのに対し、貸借対照表は、決算日時点で会社がどれくらい財産を持っているかを示す。
損益計算書はお金の流れ(フロー)を示すのに対し、貸借対照表はお金の蓄積(ストック)を示す。
貸借対照表はバランスシート(Balance sheet)とも呼ばれており、B/Sと表記されることもある。
損益計算書で毎年計上される損益は、貸借対照表にも組み込まれるため、会社の財務状況に日々影響を与えていることになる。
損益計算書が将棋の「飛車」ならば、貸借対照表は「角」である。
(個人的には貸借対照表など「歩」同然と思っている)
損益計算書が「助さん」ならば、貸借対照表は「格さん」である。
(個人的には貸借対照表など「うっかり八兵衛」同然と思っている)
まれに「貸借計算書」や「損益対照表」などと、2つを混同している人を見かけるが、極めて遺憾である。
われらが損益計算書をちっぽけな貸借対照表と一緒にしないよう、くれぐれも注意してほしい。